13期生ゼミ展

『そのうちうちにいるうちに』-宮崎琳子

2026/02/05

《COOKIE’S PRESENCE》

何かが潜んでいるような気配がする。
時々、生き物のような気配が、音で感じられる。
小さな鈴のような音、鳴き声のような音。
飼い猫cookieが潜んでいるかのような、空間を再現。

『そのうちうちにいるうちに』-水元ちさと

2026/02/05

《Wave to Convenience》

利便性に手を振る。非利便に漂う。
セブンイレブンを起点に[利便性]に着目した。利便に依存している私たちにとって、
それこそが本来生まれるはずの事柄の足枷になっているように感じる。本作では
[利便性]と[うち]という言葉に対して、ダイニングテーブルとお椀を一体化させる
ことで境界線を探り、再思考できる作品を目指した。

『そのうちうちにいるうちに』-水野菜々子

2026/02/05

《届く線、届かない線》

150 センチの私は、世界のあらゆる高さと静かに交差している。
その実感を誰かにも追体験してほしくて、この作品を作った。家の柱に身長を
記録するように、私自身の尺度を手書きでスクリーンに重ねている。スクリーンを
引いたり巻き取ったりし、目盛りに合わせると、紐の先の球体がその高さを示す仕組み
になっている。zine にある小さな星印と照らし合わせながら、150 センチという「うち」
のスケールを、自分の身長感覚と重ねてみてほしい。

『そのうちうちにいるうちに』-兵藤万尋

2026/02/05

[dan dan]

暖壇
これまで暮らしてきた家を、私たちはどれほど思い出せるだろうか。
本作では、取り壊された実家を仏の虚像として捉え、祈るという行為を通じて、
かつての家に帰る感覚を呼び起こそうと試みた。
ここで過ごすひとときが、あなた自身の家を思い出すきっかけとなれば嬉しい。

『そのうちうちにいるうちに』-橋本健太郎

2026/02/05

《イロチガワナイ》

いつか見た小学生の消防ポスター展で一枚の絵の消防士が緑色に塗られていた。
私はその色に違和感を覚えたが、調べてみると緑色の消防服は実在していた。
自分が思い込んでいる色が必ずしも正しいわけではない。
もしかすると消火器も赤ではないのかもしれない。

『そのうちうちにいるうちに』-中村明衣

2026/02/05

《結び処》

私はおみくじを引くとき、 凶が出た場合は神社やお寺に結んで置いて帰る習慣がある。
引いてしまった悪い運を手放したくて、 それを境内に留めて、いい運勢が結実するように
結んでいく。ここでは、自分の過去の後悔、 現在や将来の不安などを、書き留めて
結んで帰ってもらう。あなたの悩みを、この場所に留めて置いて帰ってしまいましょう。

『そのうちうちにいるうちに』-田中眞優子

2026/02/05

《zzz》

物理的に意識が途絶えた「寝る」という行為またはその後の、通常なら他者の目に触れる
ことのない個人の「無意識」の領域を、物理的な形跡として可視化する。

『そのうちうちにいるうちに』-竹井あい

2026/02/05

《岐路に立つ》

毎朝、私は人生の大きな分岐点に立っているのかもしれない。
服ひとつで、今日の調子も、選ぶ道も、大きく変わって見えるからだ。
この作品は、服を通して立ち上がるうちの輪郭と、その境界に揺らぐ
無数の可能性を可視化する試みである。

『そのうちうちにいるうちに』-佐藤果子

2026/02/05

《わたし》

わたしは迷うように、従うようにすすんでいく
あなたがすすめるのなら、わたしはすすみ
あなたがまがれば、わたしもまがる
あなたと出会い、あなたと別れ、わたしはできていく。

『そのうちうちにいるうちに』-坂井詩奈

2026/02/05

discovery of charm》

落ちているものの中で、きっと誰かのものになるかもしれない。
誰かのものだったに 違いないと思うものをわかりやすい場所に拾って置いてる」 という写真史家である 戸田昌子さんの研究に対する姿勢。普段見えているようで見えていないものを見つめてみる。向き合ってみる。
新たな一面を知ることができるかもしれない。

『そのうちうちにいるうちに』-キムヘイン

2026/02/05

《音声の立体視》

一人の声が複数の役割として重なり合う。
日常の会話や様々な言語のささやきの中で、他者には決して見えない
私」の一面は誰にでも存在する。 聴く人によって理解できる部分と
できない部分が交錯し、それは混乱をもたらすと同時に「 私」という存在をより立体化させる装置として働く。

『そのうちうちにいるうちに』-君島凜

2026/02/05

《左足から靴を履く》

左足から靴を履かないと落ち着かない。 蜘蛛だけはどうしても殺せない。
こうした、個人が個人のためだけに守っている独自のルールを、ここでは「個人宗教」と呼ぶ。
本来なら 他者に 知られることのない、小さな信仰を視覚化し、そっと覗いてみる試みである。
そして、あなた自身の「個人宗教」についても思い浮かべてみてほしい。

 

『そのうちうちにいるうちに』-岩崎桃花

2026/02/04

《旅をするということ》

受話器をそっと耳にあてて、 旅をしてみよう。
電話の向こうには、どんな景色がみえる?目を閉じて深呼吸。
あなたの旅が、今はじまる。

『そのうちうちにいるうちに』-朝倉東宗

2026/02/04

《洗濯機で消える》

レシートって、あの日どこにいて、何をして、何を食べたか
そんな小さなその日の証みたいなものだ。でも気づくとポケットに入れっぱなしで、そのまま洗濯しちゃうこともある。誰でも一度はある、あのうっかりの瞬間。
洗い終わったレシートは、文字も形もほとんどなくなって、乾燥機の中でふわっと舞う。まるで、その日の証が静かにほどけていくみたいに。それを見ていると、大事なことほど、こんなふうにそっと薄まっていくのかもしれない。そんな気が、ふとした。